切迫早産で寝たきり生活の中、ストレスが溜まっていませんか?
もう我慢の限界! そんな方もいると思います。
わたしも、切迫早産で長期入院を経験しました。
つらく苦しい中、どうにか気を紛らわす方法はないか、リラックスできるものはないか、そんなことばかり考えていました。
そんなとき、アロマオイルの香りを楽しむことが、ひとつのリラックス法になっていました。
気持ちが落ち着き、楽になっていくような感覚で、とても効果がありました。
今回はわたしも試して効果があった、妊娠中でも使えるアロマオイルをご紹介したいと思います。
アロマセラピーとは
アロマセラピーとは、植物の香りである芳香物質を使って、人の健康や美容に役立てる自然療法のことです。
植物の芳香成分を治療に役立ててきた歴史は古く、3000年以上も前からインドや中国で取り入れられてきています。
アロマオイルは、芳香成分のある植物(ハーブ)から抽出されるエッセンシャルオイルのことで、精油とも言います。
抽出されたオイルひとつひとつには、数十から数百種類もの芳香成分が含まれています。その成分が人の心や身体に様々な効果を与えるのです。
体内への取り入れ方
芳香成分を体内に取り入れる方法は大きく2つあります。
➁ 皮膚から直接働きかける方法
ひとつは、鼻から吸入する方法です。
鼻から入った芳香成分は、鼻の奥にある粘液に溶け込んで成分が認知されます。そして、脳神経に届き、神経化学物質が放出されます。脳神経は、喜怒哀楽の感情に関わる大脳辺縁系や、記憶に関わる海馬、自律神経に関わる視床下部へと伝達されます。
もうひとつは、皮膚から直接働きかける方法です。
アロマオイルでのマッサージなどにより、成分が皮膚から血液中に入り、内臓を巡って臓器まで届きます。
精油の使い方
芳香浴
芳香浴とは、空気中に精油を拡散させ、鼻から香りと成分を取り入れる方法です。
手軽に行えて、心身への影響も穏やかなので、妊娠中には最適です。
ディフューザーやアロマポット、アロマライトなどを使う方法がありますが、それらがなくても、より手軽に楽しむ方法があります。
それは、ハンカチやティッシュペーパーを使う方法です。
1~2滴垂らし、鼻を近づけ深呼吸をします。このとき、精油が直接肌に触れないよう注意しましょう。また、ハンカチは染みになる場合があります。
濡れティッシュを使えばディフューザー代わりにもなります。
わたしは、入院中ティッシュを使ってアロマを楽しんでいました。
湿布
湿布とは、水かお湯に精油を入れ、そこにタオルを浸し湿布のように肌に当てる方法です。
まず、洗面器にお湯または10~15℃の水を入れます。そこに精油を2~3滴垂らし、短冊状に折り畳んだタオルを浸します。
このとき、タオルは全部浸すのではなく、両端を持ち水面の精油すくい取るようにします。あとはそのままタオルを絞り、目や気になるところに当てます。
瞼に当てる場合は、しっかり目を閉じ、目の中に精油が入らないようにします。
お湯であれば、血行が良くなり痛みを和らげる効果があります。頭痛や肩こりに最適です。
水であれば、炎症や腫れを抑える効果があり、目のかゆみや筋肉痛などによく使われます。
注意点として、湿布は長く肌に密着します。肌への刺激を避けるため、使用する精油の量は3滴までとしましょう。
また、肌への刺激を感じた場合には、その精油が肌に合っていないということなので、使用を中止しましょう。
吸入
吸入とは、お湯に精油を垂らし、蒸気を顔に当て鼻などの呼吸器から取り入れる方法です。
洗面器に熱湯を入れ、精油を2~3滴垂らします。このとき、すぐに入れてしまうと精油が蒸発してしまうため、1~2分ほどお湯を冷ましてから入れるとよいです。
蒸気を逃がさないようタオルを頭にかぶり、顔を近づけ深呼吸をします。香りを感じながら5~10分を目安に行います。
注意点として、長時間の吸引は避け、咳がひどいときは行わないようにしましょう。
吸引は、花粉症の鼻づまりにも効果的です。
精油の選び方
芳香成分を身体に取り込むため、100%ピュアで純粋な良い品質のものを選びます。
中には、芳香の良し悪しを考え、強い合成香料やアルコールなどを加え、商品化されているものもあります。そのようなものは、使用しないようにしましょう。
また、容器は遮光性のあるガラス瓶入りのものを選びます。精油は大変デリケートな物質であるため、日光や金属の影響を受けやすくなっているためです。
保存には、直射日光や寒暖差の激しいところ、火の近くは避けた場所に置きましょう。
妊娠中に使える精油
精油の芳香分子の分子量は、胎盤を通過できるほど小さいと言われています。
そのため、妊娠中は成分を十分に確認したうえで使用する必要があります。また、アロママッサージなど使い方でも影響が強く出るものもあるので、妊娠中は芳香浴だと安心です。
妊娠中に使える精油を下に書き出しました。
グレープフルーツ | スイートオレンジ |
ティトリー | パルマローザ |
ビターオレンジ | ベルガモット |
マンダリン | ローズウッド |
真正ラベンダー | フランキンセンス |
ネロリ | レモン |
精油の特徴と効果
妊娠中に使用可能な精油それぞれの特徴をご紹介します。
グレープフルーツ
▼香りの特徴
甘酸っぱくさわやかな香り。
▼主な作用
抗うつ、妊娠中の不快感を和らげる効果。
消化器系促進、空気中の殺菌、リンパを刺激してむくみを改善。
真正ラベンダー
▼香りの特徴
フローラルな甘い香り。
▼主な作用
鎮静、鎮痛作用、ストレス、不眠、神経過敏。
スイートオレンジ
▼香りの特徴
甘くフルーティーな香り。
▼主な作用
精神安定、消化促進(便秘)
ティトリー
▼香りの特徴
鋭くクリーンな香り。
▼主な作用
抗ウイルス・抗菌(インフルエンザ、カンジタ膣炎)
花粉症にも効果的。
ネロリ
▼香りの特徴
優雅で美しい香り。
▼主な作用
精神安定、消化促進、抗菌作用。
パロマローザ
▼香りの特徴
バラに似たドライな香り。
▼主な作用
鎮痛、皮膚弾力回復、抗菌、抗不安作用。
フランキンセンス
▼香りの特徴
土っぽいバルサム調の香り。
▼主な作用
抗うつ、抗炎症、免疫促進。
ベルガモット
▼香りの特徴
フレッシュで少し甘みのある香り。
▼主な作用
疲労回復。
マンダリン
▼香りの特徴
柑橘系の深い香り。
▼主な作用
ストレス、神経過敏、不安症、抗炎症、抗菌。
レモン
▼香りの特徴
フレッシュでさわやかな香り。
▼主な作用
血行促進、消化促進、肝・腎機能向上、血糖値低下。
ローズウッド
▼香りの特徴
ウッディーでフローラルな香り。
▼主な作用
鎮静(心身疲労)、抗菌、抗ウイルス、抗炎症。
ストレスがあるときにおすすめなのは?
憂鬱で気分をリフレッシュさせたいときは、柑橘系がおすすめです。
柑橘系は、グレープフルーツ、スイートオレンジ、ベルガモット、マンダリン、レモンから選びましょう。
また、リラックスして心を穏やかにさせたいときには、真正ラベンダーがおすすめです。
応用編として、好きなものを2種類選び、それをミックスしブレンドすることで自分流の香りを楽しむこともできます。
まとめ
妊娠中や切迫早産で寝たきり生活を送っていると、気分が落ち込んだり、ストレスが溜まったりすると思います。
アロマをひとつのリラックス法とし、ラベンダーや柑橘系の香りで癒しの時間を作ってみるのはいかがでしょうか。
妊娠中や切迫早産の人は、精油の成分によって危険なものもあるので、天然由来であるかどうかや成分をしっかり確認し、安全な芳香浴を中心に楽しみましょう。
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